西日本シティ銀行はどんな銀行なのか?

西日本シティ銀行の経営状態

西日本シティ銀行の経営状態を考察してみると、正直言って「健全」とは言い難い状態です。しかし「不健康」であるともいえません。実際、西日本シティ銀行が誕生した理由も、旧福岡シティ銀行が不良債権処理にあえぎ、それを救済する意味で西日本銀行が合併に踏み切ったという現状もあります。

そして合併後の西日本シティ銀行も、旧福岡シティ銀行の不良債権を処理するために公的資金の導入を受けるなど、自己資本比率の確保に非常に苦心してきました。ただし、公的資金は2010年7月にすべて返し終わることができたので、健全とはいえませんが、不健康といえるほどの状態は脱したといえるでしょう。

そして西日本シティ銀行では、自己資本比率を高めるために劣後債を発行することにしました。今回発行される社債は10年もの社債なのですが、実質的に5年経てば期限前償還になる可能性が高いタイプの社債です。そもそも劣後債とは、劣後特約がついている社債のことで、もしも発行している企業が倒産した場合、会社清算時の分配金が劣後(つまり後回し)になる特約なのです。普通の社債であれば、倒産しても全額ではないまでも一部は返ってくる可能性があります。しかし後回しにされるタイプの劣後債であれば、倒産すると事実上紙くずになってしまいます。

もちろん、リスクのある社債ゆえに金利は高いです。自己資本比率を高めるためにも、増資など自己資本を増やす取り組みを行うことは重要ですから、金利が高くとも、とにかく市場から資金を集めたいという西日本シティ銀行のなりふり構わぬ姿勢が見え隠れします。